2025年07月23日
減速機の選定方法について悩んでいませんか?この記事では「どんな減速機を選べばいいのか分からない」「減速比やモーターとの組み合わせで悩んでいる」とお悩みの担当者の方へ向けて、減速機選定方法の基本から実践的なチェックポイントまで、わかりやすく解説します。失敗しない減速機選びのためのコツや注意点も盛り込んでいるので、初めての方も必見です。
目次
1. 減速機とは
2. 減速機の選定に必要な項目
必要な減速比をチェック
使用するモーターをチェック
どんな環境で減速機を使用するのかチェック
モーターと減速機の使用イメージ(固定方法)
減速機のサイズを確認
実際に減速機を選定してみましょう
【まとめ】既製品はもちろん、カスタムオーダーも信電舎におまかせください!
減速機とは
減速機とは、モーターの回転を減速しつつ、大きなトルク(回転力)を得るための機械要素です。ギヤなどを使い、出力軸の回転数を下げることで、モーターだけでは実現できない高トルク・低速回転を可能にします。多くの産業機械や搬送装置、ロボットなどで使用され、装置の性能や耐久性に直結するパーツです。
減速機の選定ができるようになるためには、まず減速機の役割や原理を理解しておくことが重要です。以下のページでは弊社の減速機について、さらに詳しくご紹介しています。
減速機の選定に必要な項目
減速機を適切に選定するには、いくつかの事項を事前にチェックする必要があります。ここからは、減速機を選定する際に必ず押さえておきたい重要ポイントを順にご紹介します。
必要な減速比をチェック
まず決めるべきは必要となる減速比です。減速比とは、モーターの回転数と、減速機出力側の回転数の比率のことを指します。
たとえばモーターが毎分1800回転、出力を毎分180回転にしたい場合、減速比は10:1となります。
また、減速比を大きくすると出力軸の回転数は少なくなりますが、その分トルクが大きくなります。
減速比が適切でないと、目的の動作やトルクが得られません。弊社の減速機製品ページでは、取り扱っている製品ごとに減速比が明記されていますので、用途に合ったものを選択しましょう。
出力トルクの求め方
出力トルクは、以下の計算式で求めることができます。
入力トルク(N)×減速比×伝達効率(%)
モータトルク(入力トルク)0.1N、伝達効率80%の場合は、
[入力トルク]0.1N×[減速比]10×[伝達効率]80%=[出力トルク]0.8N
となります。
使用するモーターをチェック
減速機を選定するうえでは、モーターとの適切な組み合わせが極めて重要です。すでに使用するモーターが決まっている場合は、メーカー名や型式、定格トルク・回転数を把握しておきましょう。これにより、必要な出力トルクや回転数に合った減速機の選定がスムーズになります。
モーターと減速機のマッチングがうまくいかないと、性能を十分に発揮できないだけでなく、故障やトラブルの原因になることもあります。
どんな環境で減速機を使用するのかチェック
減速機をどんな場所・環境で使うのかも重要なポイントです。たとえば水中や湿度の高い場所、極端に低温・高温な環境で使用する場合、通常の減速機では対応しきれないケースがあります。その場合、防水・防塵・耐寒・耐熱といった仕様のカスタマイズが必要になることもあり得ます。用途や設置場所の条件を必ず確認しましょう。
信電舎では、低温環境下での使用試験や、防水仕様の最適化など、特殊環境向けのカスタム実績も豊富です。ぜひ導入事例もご覧ください。
モーターと減速機の使用イメージ(固定方法)
減速機はどうやって取り付ければいいのか?という疑問をお持ちの方も多いはずです。減速機とモーターの固定方法は、設計現場で意外と見落とされがちなポイントといえます。標準的な取り付け方法に加えて、専用スペーサー(間座)を設計・製造することで、より確実な取り付けが可能です。取り付け条件が特殊な場合は、オーダーメイドのスペーサーも視野に入れるとよいでしょう。
信電舎のFAQページでも減速機とモーターの取り付け方法について詳しくご紹介しています。
減速機のサイズを確認
最後に必ずチェックしたいのが減速機のサイズです。設置スペースに減速機がきちんと収まるかを確認することで、設置現場でのトラブルやレイアウト変更のリスクを回避できます。設計段階で外形寸法をしっかり把握し、機械全体とのバランスを考慮して選定しましょう。
実際に減速機を選定してみましょう
ここまでのポイントを押さえたら、実際に減速機を選定してみましょう。弊社のウェブサイトには用途別の製品ラインナップや、減速比・サイズごとの検索機能が用意されていますので、ぜひ参考にしてください。
万が一、既製品で満たせない条件や特殊な要望がある場合でも、信電舎ではカスタムオーダーも対応可能です。たとえば「極低温環境で使いたい」「取付形状を変えたい」「出力軸を二重にしたい」といったニーズにもお応えできます。詳しいカスタム事例はこちらからご覧いただけます。
【まとめ】既製品はもちろん、カスタムオーダーも信電舎におまかせください!
減速機の選定方法は、減速比やモーターの仕様、使用環境や設置スペースなど、複数のポイントを押さえることが成功のカギです。信電舎では、豊富な既製品ラインナップに加えて、カスタムオーダーにも柔軟に対応しています。
「こういう使い方はできる?」「この環境でも動く?」といった疑問も、ぜひお気軽にご相談ください。最適な減速機選びを全力でサポートします!